Rise of Vintage Geneva
ジュネーヴのオークションが終わりましたが、現行系が息切れ気味の中、Vintage ROLEX が また上昇してきました。特に手巻きデイトナの強さは圧倒的で、PNも軒並み上昇。今回はROLEX自身が 落札した3本が記録的な高額をマーク。噂されるミュージアム設立に向けて どんどんVinatge のトップピースを買い進めてますね。APとノーチラス系は やはり全体的に若干の下落傾向(それでも高いですが)で、サブもやや低迷。とにかくデイトナが強い。5004 / 5970 は高値安定という感じでした。
まずは ROLEX社が落札した3本から。
サザビーズでのJPS はなんと 2,238,000CHF(邦貨3億4,000万円)というJPS のワールドレコード。まさに昨今のデイトナムーブメントの象徴とも言える結果だったと思います。しかしROLEX もこれと決めたら思い切った金額を出してきますね。
そしてレア中のレアのデイトナである 6270。Estimateを大きく上回る 3,690,000CHF(邦貨5億5736万円)。こちらもミュージアム行きが確定でしょうね。まあこのクラスのモデルは選んでいるとチャンスが無いので、出てきた時が勝負どころではありますが。
そして相場から最もかけ離れた高額だったのがこのミルガウス。なんと 2,238,000CHF(邦貨3億4,000万円)。史上最もパーフェクトな個体と言われていましたが、まさかミルガウスが3億円とは驚き。この個体は過去に日本でも販売されて個体とも言われています。
その他にも、注目のロットを見てきましょう。
シャンパンPNは762,000CHF(1億1,500万円)と、当たり前のように大台をマークしてきました。PNに限らずですが、ROLEXに関してはやはり金無垢のモデルがどんどん上がってますね。個体数が桁違いに少ないので、こうなるのは自明の理でしたが。
スティールの5004A も 939,800CHF(邦貨 1億4,200万円)という結果。この 5004A という時計は時計好きにとって、究極の1本と言える時計の1つで、いつか 所有してみたい時計No.1は?と聞かれたら このモデルを候補に挙げるかもしれません。文字盤の色合いの美しさや、佇まいの気品はもちろんですが、このモデルの驚きは「軽さ」なんですよね。そう、通常 プラチナやゴールド製の筈のケースがステンレス製であることから来る「予期せぬ軽さ」が衝撃的なモデルです。ステンレスで作っただけで、プラチナよりも高価になる時計ってPatek ならではの現象では 無いでしょうか。
6263 のポールニューマンが 428,400CHF(邦貨 6,500万円)。シリアル2.8のマーク2パンダで 文字盤コンディションは完璧とは言えず、プッシャーもこの状態でもこの価格ですからね。やはりスクリューのパンダは強いという印象です。コンディションがもっと良い個体なら 600Kも狙えたかもしれません。
通称オマーン・デイトナと呼ばれるうちの1本「6263 Qaboos」は 831,600CHF(邦貨 1億2,560万円)でした。今回の個体の仕様は4本しか確認されてないうちの1本なんだとか。いずれにせよ、オークション以外ではまず見るチャンスもないような時計ですね。
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