2025.09.06

Daytona Le Mans

ルマン100周年を記念して ホワイトゴールド製ケースで2023年に発売された  通称「ルマン」デイトナ(当時定価は600万円台で価格改定を経て最終定価740万円)。その後WGはすぐにディスコンになり、イエローゴールド、ローズゴールドとバトンタッチして少量ながら生産は続いていますが、現在までの状況を振り返って見ましょう。

「ポールニューマン」モデルと比較される事も多いデザインに関しては、インダイアルの文字や表記だけ「ポールニューマン」モデルとの類似性を持たせていますが、実は全体の印象で言うと 全くポールニューマンには似ておらず、どちらかというと6263 の MK1やBIG REDの現代版と言うデザインでしたね。恐らくROLEX社としては「ポールの復刻というミーハーな企画にはしたくなかったが、とは言え保険をかける意味で一部にPNのエッセンスを取り入れた。名前は ルマンと関連付けたが、コレクターがこれを勝手に「現代のPN」と言ってくれるならばそれはそれで計算通り」という感じだったのかもしれません。

IMG_1543左からYG、RG、WG。(画像提供 EastCrown

IMG_16086241PNとルマン。文字盤デザインは実はPNには似ていない。(画像提供 EastCrown

 

セカンドマーケットでの評価はWGで 4,000-4,500万をつけた事もありましたが、現在ではやや落ち着いて高値安定。素材別で言うとWGが3,200万、YGが3,600万、RGが最も高く3,900万という感じ(ただしドル高為替に支えられている側面あり)。サイズが大きく、素材がゴールドということで、重量感もあり 似合う人を選ぶ側面はあるものの 高い人気を保っています。

①厳密にいうとWGだけがカタログモデルで定価も明示されていた。2024のYG、2025のRGはカタログには無いスペシャルという位置付け。(YG/RGが高いのはこれも一因か)

②RGがヴィンテージデイトナには存在しない金属(WGはステンレスと同じルックスだし、YGは6241/6263などにも存在)のため、最も高値がつく一因にもなっている。

③この流れで行けば、2026年にプラチナのルマンが出るという噂が根強く存在。その場合は白黒反転させてパンダ文字盤で出るのか、それとも水色なのか…(このままの文字盤だとPTとWGのアピアランスが同じになってしまう)。パンダで出てきたらものすごく高騰する可能性。

④正確な生産数は不明だが、コレクター的肌感でもWGの数が明らかに一番多い。それによりWGが一番安値になっている。YG、RGを定価で買えた人の数はWGより圧倒的に少ない印象。

⑤ヴィンテージデイトナと違って「真贋のダウトが無い」「夜光のリルームや欠落の心配も無い」「流動性が高く安心」という側面もコレクターの心理面を支え、人気がこれからも上がっていきそうな気配では無いでしょうか。

 

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Rolex