Tiffany Daytona
ヴィンテージ デイトナのTIFFANYは、かつては市場にFakeも多かったのですが、 勿論オリジナルも存在します。大まかに言えばノンオイスター時代はスティールでは6239/62に、YGケースでは6241/64にTIFFANYが存在。中でも1960年代のTIFFANYのクラシックロゴは最も美しいとされる書体で、価値も高くなっています。
L)6239 Tiffany R)6241YG Tiffany 1966-67年製
ノンオイスターのポールニューマンにもTIFFANYは存在し、同じくスティールは全て6239となります。ただし確認されいる個体は白黒合わせて10本以下。黒の方が少なく2-3本しか無いとも。YGケースのPNのTiffanyとなればさらに希少で、僅かな個体数だけ 確認されており、全て把握できたとしても5本以下でしょう。
TIFFANYロゴの位置は個体差がかなりあって、かなり下方にオフセットしている個体もあります。例えば有名なJPS個体のTIFFANYロゴはかなり低い位置です。
2017年のChristie’sに出品された6239 白PN Tiffany
2018年のPHILLIPSでの6239 PN Tiffany のブラック
2017年のPHILLIPSでの6241 JPS Tiffany
次にオイスターモデルのデイトナ 6263/6265 ですが 1969-87年の18年間も製造されていたため、TIFFANYロゴもいくつかバリエーションが存在します。MK1やシグマの個体は時代的にクラシックなTIFFANYフォントとなります。ビッグレッドになると、新しいフォントとなり、全体的にモダンでどこか90年代の時計のような雰囲気(実際は80年代ですが)ですね。
6263 Sigma Tiffany 1973-74年製
6263 BIG RED (Silver) Tiffany 1980年製 シリアル6.3
6263 BIG RED (Black) Tiffany 1983年製 シリアル7.6
そして実は 6263のPN にもTIFFANYが存在します。この個体は2016年のPHILLIPSに出品されましたが、当時は真贋を疑問視する声もありました。だが結果的には87万CHFで落札され、正式に認知された印象ではありますね。ただしこの個体以外は今のところマーケットには出てきていない様です。
6263 Mk2 PN Tiffany 1970年製 シリアル2.8
6263 Mk2 PN Tiffany 文字盤のクローズアップ
やはりデザイン的に言うならば、年代によってTIFFANYのフォントが異なるところが面白さかもしれません。最近では履歴やフォント、当時の印刷かどうかなどを調べて、間違いないと思われるものだけがオークションが出品を受けている状況なので、オリジナルかどうかが以前よりは買う側も判断できるようにはなってきました。ですが、それでも販売されてから50-60年経っているので、保証書などの書類もほとんどの場合、存在しません。その辺りがハードルの高さではあるでしょう。
6239PN /6265Silver / 6264YG TIFFANY
ここまで来ると、オリジナルかどうかは最後は買い手が「信じるかどうか」という話になってきます。つまりコレクターの姿勢として「夢を追うのか、安全なものしか買わないか」という問題です。
いつの時代も「趣味も 突き詰めれば、最後は人生や生き方 の問題になる」と言いますが、これもそういう事かもしれませんね。
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