香港のTK 率いる BlackBird がPHILLIPSと共同でキュレーションする2回目のオークション「Retrospective 2000-2020」が11月にジュネーヴで開催されます。今回のテーマは “モダンウォッチ”。2000年以降に生産された腕時計というテーマで、様々なブランドの時計を網羅した圧巻のリストになっています。現行モデルなどの人気が高騰しているまさにこのタイミングで、現行モデルを含む 近年の新しいモデルにフォーカスしたPHILLIPSらしいテーマ・オークションと言えるでしょう。

 

 

 

それにしても TK はフェラーリの世界だけでなく、時計コレクターとして大きな存在感を示しました。単なるキュレーションに留まらず、オークションブックの写真からディレクションまで統括して独自の世界観を出していて、なかなか他のコレクターにできる仕事ではないと思います。

2000-2020年の20年間を5年づつに分けて、アイコニックなモデルが並びそしてそれら全てがオークションにかけられるという仕掛け。時計自体は必ずしも昨今のトレンドを追わず（=ステンレスのスポーツモデルだけに偏ることなく）、歴史的に重要な時計が多くリストされているのも良いですね。勿論その中には現在も販売されているモデルも多く含まれますから、自分の所有する時計に値段がついていく様子を多くの人が目撃できるチャンスでもありますし、これから時計の世界に参入する若いコレクターにとっても非常に興味深いオークションとなるのではないでしょうか。

 

PATEK 、Audemars Piguet や ROLEX は勿論、リシャールからSEIKO、果ては IKEPODまで。普通に買えたモデルもあれば、レアでほとんど見たことのないようなモデルまで並列にリストされています。ロットの初番がデイトナ 116520 の “新品” から始まるのも、なかなかの演出。そして以前に投稿した のプラチナのRef.116506 東アラビック文字盤や、イタリアのダイバーチームのために作られたオクトパス SEA DWELLER も出てきましたね。いろんな意味で 通常のオークションとは異なる雰囲気を楽しめますし、ここから新たな人気モデルやトレンドが生まれる可能性もあって、素晴らしいオークションだと思います。

 

まずは 所謂 “NewOldStock” のデイトナ 116520から。

Philippe Dufour の Simplicity 20th これは非常にレアな1本。

ロイヤルオーク コンセプトの1個だけ製作されたスペシャル文字盤。

F.P.Journe のトゥールビヨン。

リシャールミルのRM011 /18K PG。

通称 “オクトパス・シード”とも言われる非常にレアなモデルも。

116506 の EasternArabicNumerals 文字盤。

Richard Mille  RM038。

今も人気の高い Patek 5970P。

Ikepod HHR70  No.54 (2007)

AP Royal Oak Perpetual Calendar

ホワイトゴールド製のNautilus 3711G 。

Nautilus 5711 Platinum のシングル・シールド。