2020.06.15

TIFFANY 6238/6264

さて、サザビーズに出品される謎多き1本がこちら。これ、一見すると14金の6264のシャンパン文字盤。そのTIFFANYネーム(実際に何本か6264で存在する)だと思っていたのですが、ケースが6264ではなく、何故か 6238という不思議な1本。しかもオリジナルオーナーからの出品だとか。

 

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一般的に6238と言えば、そもそもデイトナではなく「プレデイトナ」と言われるモデルで、本来ならば6238  14Kのケースならばこの文字盤が入ってないとダメな訳です。ベゼルがそもそもスムースベゼルですし。

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しかし今回の個体はそこにデイトナの6241/64の ベゼルと文字盤が入って、この状態になっている訳ですね。

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もちろん6238と6241/64はケース径も同じで文字盤は入れ替え可能。この6238のスムースベゼルも実は取り外して6241/64のデイトナのベゼルをつける事は可能です。ですからこの個体がもしマーケットで売られていたら、普通ならば「入れ替えだな」と思う訳です。つまり6238の金無垢のケースに、何らかの理由で 6241/64用の文字盤(しかもTIFFANY)を入れた個体だなと。

サザビーズもそんな事は百も承知で、恐らくこれを受けているのでしょう。出品者がオリジナルオーナー(当時に買った最初のオーナー)だと言うところが拠り所になっているのかもしれませんが。ちょっとこれはマーケットがどう評価するか微妙なところかもしれませんね。当時の保証書や写真など( 最初から6238でこの文字盤が入って売られていたという証拠となるような資料)が付属していれば、また状況は違ったとは思いますが。

ただそれでも、この時計が この状態で最初から販売された可能性が絶対に無い、とも言い切れないのが 古いROLEX の悩ましいところではありますが。

 

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今回のこの文字盤は、理想的には14K の 6264 に入ってて欲しいですね。いくつか存在が確定しているシリアルのTIFFANYがありますので、それがベストでしたね。

 

 

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Rolex