ピカチュウと藤原ヒロシに共通点?「THUNDERBOLT PROJECT」はなぜ実現したか
国内最大級のファッションの祭典「Amazon Fashion Week TOKYO 2019 S/S」の会期中、藤原ヒロシとPokémon(ポケモン)による「THUNDERBOLT PROJECT(サンダーボルトプロジェクト)」が遂に国内で初公開された。NY・ブルックリンでお披露目され、SNSを通じて世界中で大きな注目を集めているこのコラボレーション。「最初は(引き受けることを)躊躇した」、そう話す藤原にプロジェクトのはじまりについて聞いた。
Photo_Shoichi Kajino | Edit&Text_Mio Koumura
「サンダーボルトプロジェクト」の国内発表の場は、会期中参加ブランドがショーが開いてきた約1,400㎡のホール。会場内では暗闇の中ピカチュウが疾走する本プロジェクトのプロモーションムービーが巨大スクリーンで上映され、その裏手のピカチュウ色のスペースにコラボレーションアイテムが陳列された。コレクションは約20パターンにもおよぶTシャツやパーカのほか、トートバッグやキャップ、小銭入れ、ピカチュウがプリントされた「retaW(リトゥ)」の人気フレグランス・カータグなど、今回のために加えられた新作もあり充実のラインアップ。一般も入場が可能で、購入できないにも関わらず多くの人が足を運んだ。
ピカチュウは藤原ヒロシにとって実は最も”身近な”キャラクター?
この世紀のコラボレーション、ポケモン側のオファーに当初藤原は珍しく躊躇したという。「ポケモン自体はもちろん知っていたけれど、あまり詳しく知らなくてPokémonGOをやったことがあるくらい。だから、最初は『僕に何ができるのかな?』って思ったんですけど、友人の一言でピカチュウとフラグメントにイナズマという共通点があると気づいて。尻尾にロゴを加えたり、色々なピカチュウをベースにデザインを試行錯誤していたら可能性が見えてきました」と振り返る。発表後の反響の大きさに藤原は、「全世界の人がポケモンやピカチュウを知っていて、ある意味キャラクターが”共通言語”のようなもの。すごいことですよね。その偉大さに驚きました。僕のところにも『これもやるのか』『これもやれるのか』とポジティブな意見が多くて届いて、自分にとってもプラスになっていると感じています」と話す。
目指したのは「大人が着られるポケモンの服」。ハイプフェスに先立ち、インスタグラムでは藤原自身が着用してコレクションを少しずつ公開してきたが、最も着用しているデザインはどれなのか?「どれだろう(笑)。満遍なく着てはいますよ。最初はロゴをベースにしたデザインの方が着やすいと思っていたけれど、難しいかなと思ったピカチュウが寝ているデザインなんかも『着れるな』と。ミュウの黒パーカなんかも普通に着れてますね」と気に入っている様子だ。一方Pokémon GOでは、ピカチュウがフラグメントマークの黒いキャップをかぶって登場し話題を呼んだが、「これには僕も感動しました。僕は帽子をかぶったピカチュウを勝手に”日雇いピカチュウ”と呼んでいますけど(笑)。もう日本人の人口よりも多くの数、世界中でこのピカチュウが確保されているらしいですよ」と笑顔を見せた。
国内ではまず、年内に銀座ソニーパーク内の「THE CONVENI(コンビニ)」とポップアップストアを出店することが発表されたが、「大人がポケモンのキャラクターを着ることは少し難易度が高かったと思うけど、このプロジェクトがいいきっかけになれば嬉しい」と藤原。同プロジェクトは来年も日本だけではなく世界を舞台に仕掛けられる。「新しいデザインも考えているし、もちろん他のキャラクターも登場させたいです。だって、ポケモンは800種類以上いるんでしょ?死ぬまでにはこなせないですよね(笑)」。果たして、今後何種類のポケモンがフラグメントとコラボレーションすることになるのだろうか?プロジェクトの続報は引き続き、 @tb_project を通じて発表される。
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