Hermès（エルメス）が1979年、日本でに初めて店舗をオープンした地は、丸の内だという。以降40年にわたり、日本でも愛される同ブランドの原点とも言える丸の内店が8月8日にリニューアルオープンを迎える。

新しい丸の内店は、皇居が近隣にあり緑に囲まれたこの地に着想され、日本の伝統的な素材や技術を取り入れるなど、丸の内ならではのアプローチから隠れ家のような落ち着いた空間に仕上げられた。店舗デザインを担当したのは、世界中のエルメスの店舗デザインを手がけてきたパリの建築設計事務所。

グリーン・パールとシャイニー・ブラックのタイルで彩られたシックなモザイク床が象徴的な1階にはホームコレクションやレザー、シルク、ジュエリーや時計などのスペースとともに、サロンスペースを配置。中でも、ジュエリーを収める壁には葡萄模様の西陣織、サロンスペースのテーブルは信楽焼、ラグには丸の内周辺の自然や苔、石壁、木の幹などからインスパイされた配色が採用された。プレタポルテやシューズなど、メンズとレディスの世界が広がる2階の床には竹を使用。自然光が差し込む空間は、和紙職人の手すきによる和紙を使用した稼働し収納式の間仕切りを移動させることで、フロア全体がさらに広々と、ゆっくりとしたスペースへと姿を変える。

また、1階から2階に誘う階段の壁面は、禅寺庭園を彷彿とさせる左官職人の手作業により、実現した独創的なデザインに。オープンはその階段下に、東信率いるJARDINS des FLEURS（ジャルダン・デ・フルール）による壮麗なフラワーアレンジメントが華を添える他、丸の内仲通沿いにあたるウインドウには、トラフ建築設計事務所による「レインボー・ホース」と名付けられたディスプレイが彩る。

 

丸の内に誕生した、ブランドの卓越した職人技と自由な創造性を凝縮した新空間へ、ぜひ足を運んでみて欲しい。

■エルメス丸の内店
所在地：〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル１F
電話：03-3213-8041
営業時間：11:00～19:00
※オープン日には丸の内中通りに花々を積んだ馬車が登場。花を配るインスタレーション（※時間は未定）も予定している。