2022.07.21

CROWN

さてトヨタがある意味で社運をかけて発表してきた新型クラウン。もちろん旧来の いわゆる「クラウン的なるもの」を求めていたオールド・ユーザーには おおむね不評なようですが、これはトヨタも覚悟していた事でしょう。今回の真の狙いは、これまでほぼ「日本専用車」だったクラウンをこの機に世界戦略車にする事、それでしょう。もっとハッキリ言うならば CROWN を 第2 のLEXUS にしたいのでしょう。

車種もクロスオーバー、スポーツ(ミニSUV=マカン的)、セダン(旧来のクラウンに近いモデル)、エステート(フルサイズSUV=カイエン的)の4車種を同時に発表。リリースはまずはクロスオーバーから。

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さてクロスーオーバーですが、全体的に意識したのはタイカンやパナメーラ風のシルエットで、ややリフトアップした、という事なんでしょうけど写真だと全然 SUVには見えない。カタログを見ても具体的に最低地上高を 一般のセダンより何ミリ高くした などの説明は一切無い。クロスオーバーと言うなら本来はそこは重要な筈。諸元表でデータを見るとなんと最低地上高は145mm、そもそも旧型クラウンの最低地上高は 135 -140mm だったのでほとんど変わってない。つまり実際にはクロスオーバーと言いながら、リフトアップはしておらず 実はほとんど「単なる車高の高めのセダン」ですね、これは。ただそれだと売れないしイメージも変わらないので、SUV風に売るためにクロスオーバーと名付けた、それが実際のところじゃないでしょうか。全高は1,460mmから1,540mmへと 8cmも高くなってるので、この部分でSUVと言ってるのかもしれませんね。ただその全高も多くの立体駐車場に入る1550mmを超えないように設定されていて、リアル生活感が見え隠れ。

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リアは当然 流行りの一直線テールランプを採用。これもポルシェが先鞭をつけたデザインですが、トヨタはここ最近 堂々と使ってましたからね。2トーン仕様はリアの大半がブラックになるのも今回の大きな特徴で、これはなかなかユニーク。ただし若者に擦り寄って ボンネットまで黒にしたのは 好みが分かれそうですね。ハッチバック的だけどトランクルームは独立なようで、そこはタイカン風。

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フロントも全くクラウンとは関係ないデザインできましたね。デザインそのものは ある意味 若い人からしたら、受け入れやすいデザインかもしれません。

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実車のリアはこんな感じ。CROWN のロゴも 最近のVOLVOのように字間を離し 流行に乗ってきました。

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内装はちょっとチープという声が多いようですが、ステアリングのデザインもかなり日本車感強め。クラウンのマーク自体も新しく刷新はしてますが、この外装デザインにこのマーク付きステアリングが付くと違和感はあります。

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内装の中でも このプラスティック感 強めのセンターコンソールの質感が不評だとか。確かにここはピアノウッドとかでも良かったような。コストの問題だと思います。

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こちらは最終デザインスケッチだそうですが、実車を見てもデザインの再現度はかなり高いですね。サイドビューのデザインはかなり良いと思います。

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ステアリングのデザインスタディ。クラウンマークを消すと、印象も変わりますね。左あたりはもう少しパッドが小さければ欧州車に付いててもおかしくない。そう考えたらブランドロゴって本当に大事です。ちなみに海外版のステアリングはトヨタマークでした。王冠マークを使ってるのは日本だけのようですね。

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ただ全体としてみれば、個人的には素晴らしい挑戦だと思います。コストの問題で、できなかった事も多々あるでしょうけど、新しいイメージは作れたと思いますし、今後の3車種の展開次第では LEXUS のようになれる可能性も十分に秘めてると思います。「旧来のクラウン」を捨てるのも 勇気と決断が必要だったと思いますし。

ひとつ興味があるのが、海外の人にとって「CROWN(=王冠)」という名前がどういう風に受け止められるのかという事。僕らにとってはクラウンといえば、昔から「あの車の名前」として刷り込まれているので、CROWN という言葉の響きが 純粋にどうなのかは、もはや判断することができないので。

 

 

 

 

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