2016.04.05

呼び覚まされる 霊性の震災学

被災地のタクシー運転手が見る幽霊
最近話題となった本書を手に取った。まずはその幽霊体験の章を。
呼び覚まされるその「霊性」とはすなわち、日常を再び自己のコントロール下に置くため、災害を捉え直すに必要な「ファンクション」ということのようだ。
現在進行形のフォークロア。遠野物語を否応なく想起させる。結果的には地域性に結論を見出すのだろうけど、幽霊体験だけで一冊の本になりそうなくらい興味深いテーマだと思う。もっと調査を進めて、他の被災地域にもその対象を広げてほしい。
学生の論文だけにちょっと読み進めづらい部分もあるけど、この本自体非常に面白い。

Keywords:
Japanese Authors