2018.09.19

新生「チキンキッチン」に行く前に、知っておきたい7トピックス

_K9_4009 人気焼肉店「ビーフキッチン」7周年のポップアップとして、2015年夏に期間限定でオープンした「CHICKEN KITCHEN(チキンキッチン)」。惜しくも2ヶ月でその幕を閉じたが、913 (木) に渋谷に常設店として復活した。ビーフキッチンを運営する大矢貴博代表の話をもとに、行く前に知っておきたい7つのトピックスをまとめた。

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1.
食器やユニフォームをアップデート

 今回も藤原ヒロシとの協業となる「チキンキッチン」だが、3年前のポップアップの際に使用していたテーブルウエアやスタッフのユニフォームを一新。「その時々の最善を尽くしたいと思っているので、当時のことを継続するのではなく、もっとお客様に喜んでいただくためにはどうしようかと考えています。お皿一枚とっても3年前と同じものをそのままという発想は、僕にもヒロシさんにもなかったですね」と大矢代表。ディテールにも一切の抜かりがないのだ。

2.料理によって銘柄鶏を使い分ける

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前回は鳥取の大山どりのみだったが、新店舗では福島県の伊達鶏も使用する。瑞々しく、柔らかいのに噛み応えが抜群。じっくりと火入れすることで旨みが増し、チキンカレーや手羽先と卵の中華風煮込みなどに適しているという。但し、味噌を絡める鶏焼き肉の場合は味が濃くなりすぎるため、もう一方の大山どりが使われる。ふっくらジューシーな肉質で、味噌と絡まった時に格段と美味しくなるのだ。それぞれの銘柄鶏を使い分けた絶品メニュー、心ゆくまで堪能してほしい。

3.オリジナルレシピの八丁味噌を使用

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 メインメニューの鶏焼き肉は、甘辛い濃口の味噌ダレに鶏肉を絡めて網焼きにする三重県松阪市発祥の庶民派グルメ。三重といえば松阪牛のイメージが強いが、松阪には卵を生む鶏農家が多く、隣の名古屋の八丁味噌を使って食べ始めたという長い歴史を持つ県民のソウルフードでもある。その味噌に関して、前回は田舎味噌、八丁味噌、白味噌をブレンドしていたが、新店舗では100%八丁味噌、しかも大矢代表が試行錯誤を繰り返しながらオリジナルレシピを作り上げた。その完成度やいかに。網の上で焼く前に、小指にちょびっと付けて舐めてみるのもいいかもしれない。

4.目移り必至の名サイドの数々

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チューリップ(1本)240円

 サイドメニューも充実の一途。ランチタイムに定食として登場するチキン南蛮をはじめ、チューリップや蒸し鶏、鶏ラーメンに鶏ジャン麺、そして新たにささみカツや鶏のメンチカツ、ポテトサラダなどが加わった。これだけでは終わらない。前回から引き続き練馬の名店「鳥長」、さらに今回は『ミシュランガイド東京2018』で1ツ星を獲得した南青山の老上海料理店「ミモザ」も加わり、ともにサイドメニューなどを開発。チキンカレーライスにいたっては「鳥長」と「ミモザ」それぞれのバージョンが、本日の~として供されるのだ。まさに目移り必至。あれこれオーダーして鶏焼き肉に行き着く前に満腹になりそうとは、なんて幸せな悩みだろうか。

5.ランチメニューもますます多彩に

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チキンカレーライス定食920円(鶏野菜汁、伊勢たくあん付)

11時から14時30分までのランチタイムは、バリエーション豊富な定食メニューをサーブ。若鶏や親鶏といった鶏焼き肉が3種類に、チキン南蛮や新登場の鶏メンチカツ、チキンカレーライスに鶏そぼろ丼と、字面を追うだけでお腹が鳴りそうだ。根菜など具だくさんの味噌汁もほっこりして美味。初めての場合は、やはり鶏焼き肉を推奨したい。ビールやハイボールにも合うが、旨みが凝縮された鶏やコクのある八丁味噌は、炊きたてのご飯が進んで仕方がないのだ。食欲全開、口福の定食を堪能してほしい。

6.お酒は爽快なサワーに注力

 甘辛くてコクのある味噌ダレを絡める鶏焼き肉、外はサクッと中はジュワッとジューシーな揚げ物に欠かせないのがキンキンに冷えたビール。「チキンキッチン」ではこだわりの銘柄を生、瓶ともに揃えているが、シュワッと爽快なサワーにも注目したい。冷えたグラスにたっぷりの氷を入れ、アルコール純度の高い甲類焼酎を注ぐ。そこに強炭酸水をゆっくりと加え、香り豊かなレモンやジャバラ、カボスといった国産の柑橘類を搾り入れる。美味しい鶏料理に、パチッと弾けるサワー。「チキンキッチン」への想いが募る一方だ……

7.店内のタイルにまで表れる藤原ヒロシのフィロソフィー

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2015年夏のポップアップの舞台となった「ビーフキッチン」の内装を踏襲し、真っ白なタイルとグレーのモルタルが基調となった洗練の空間。特に外観にも使われているタイルは、ある映画のワンシーンにちらりと映った一つひとつの四角形がグッとカーブしたものに藤原が着目。前回、話題をさらった卵モチーフのネオン管ロゴのようにパッと目を引くものでもないし、それこそ近くで見ない限りカーブしているかどうかなんてわからない。しかし、そういったディテールを追求することこそが同氏の流儀であり、「チキンキッチン」の世界観を構成する大事なファクターでもあるのだ。BGMも藤原が担当。ジャンルや時代を横断した予測不可能な選曲も、ファンにはたまらないトピックスの一つだ。

■CHICKEN KITCHEN
住所:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目21-3 渋谷ストリーム 2階
TEL/FAX:03-6805-1539
営業時間:月-金 ランチ 11:00-14:30(L.O.14:00)  ディナー17:00-23:00(L.O.22:30)、土日 ランチ12:00-16:30(L.O.16:00) ディナー17:00-23:00(L.O.22:30)

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