2017.02.26

騎士団長殺し

読了。

まあどう言えば良いのか。とにかくいつもの感じです。周到に用意されたキーワードに、独特の文体。その2つが揃えば、あとはもう彼の作品になると言いますか。

文章のクオリティはいつも通り担保されてるし、第一部あたりの読み手に対する求心力は流石ですが、作品テーマ自体はここ数年にわたり彼の作品で反復されてきた内容でした。いつも通り、過去の村上作品を連想させる要素も散りばめられいたし、登場人物の中には、著者の好きな有名作品から設定を拝借してきたような人物もいましたね。こういう作品も好きですけど、そろそろ全く新しい小説、読んだこともないような作品も読んでみたいですね。

ただ、それでもやはり、彼にしか書けない作品ではあったと思います。

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Japanese Authors