Design Auction week
デザインオークションが終わりましたね。ラランヌ作品群 の 高騰が凄かったですが、一般的ビンテージ家具の相場感はどうだったでしょうか。
スタンダードチェアの黒は国内価格400万前後になってきていますが、オークションだと、まだ1脚12,000ドル(手数料込)くらいで 落札できますね。とはいえ、ここに送料70万円前後、輸入消費税などがかかってきますから300万を超える支払いにはなってくると思いますが。
ただ4脚セットだったり、出自がしっかりしたものだったりするとオークションでも@20,000ドル超えてきますね。そういう意味では同じように見えても、まだ価格にバラツキがあります。送料を考えたらセットで落札した方がリーズナブルなのですが、落札価格が上がるというジレンマも。
やはりスタンダードチェアは色付きだと高くなってきますね。こちらは1脚あたり@24,000ドルくらいでした。国内だと色付きは500万を超えてくると思います。
ここしばらくの流行通り、ナカシマは高くなってきてますね。ペンシルヴァニアのニューホープの工房で作られたものよりも、かつて日本の小田急ハルクで販売されていた特注品が、特に高値をつけています。ただ、こういうウッドの天板は日本人から見るとあまりに和風に見えるためか、国内では人気がないようですが、アメリカでは今、本当に人気があります。これからもっと高騰していくのではないでしょうか。
こちらのプルーヴェは、やはり伸びましたね。ギャラリーダウンタウンで購入されたもので、もともとフロントの扉以外は塗装されていたものをわざわざ剥離してオールシルバーになっていた個体。独特の雰囲気があって、Estimateの3倍の28万ドルがつきました。
そしてこのところ他のオークションハウスでも高額落札が続いていた Judy Kensley Mckie のローテーブル。やはり24万ドルと高額がつきましたね。こういうのは明らかにオークション会社の仕掛けでしょうね。「これからこの作家のものを売り出して 価格を作っていこう」という思惑がハッキリと見えます。新しいスターを作っていくと言いますか。こういう事ができるのがオークションハウスやヨーロッパの一流ギャラリーのパワーなんですよね。日本もこういうところを見習う必要があるのかもしれません。
こういうオークションではあまり人気のないVladimir Kaganですが、別ロットで写真のローテーブルとセットで出品。両方落札しても32,oooドルくらいですから、これは部屋に合う人にはかなり良いのでは。ビンテージではフランスでも、ソファーはなかなか良いものがなく、ロワイエとなると100万ドル以下では買えないので この辺りも好きな人には良い選択肢になってくるかと思います。ケイガンはアメリカ国内では現行品も作ってるようですけど、もしかすると、ビンテージの方が安いかもしれませんね。
今回の目玉だった プルーヴェのコンゴの S.A.M でしたが、天板がリプレイスということで Estimateも安め。やはり不落札に終わりましたね。脚は本物ということですが、50万ドルも出してフルオリジナルでないものは買わないというマーケットの判断なのでしょう。この辺りは時計のマーケットにも似た流れかもしれません。
- Keywords:
- Interior

