Golden Formula
ポルシェはここのところ、マーケティング的な黄金パターンを完璧に作り上げましたね。
911を例にとれば、モデルライフは8年程度とすると、まずカレラ系を発売。1年たったらリアガーニッシュのカレラ4を見せる、2年が近づき販売が鈍ったところでターボ、GT3、タルガと連続投入。そしてまた売上ピークが過ぎた3年目頃にお約束のGTS投入で市場を煽り、さらにとどめにGT3 RSをリリース、そして4年後にエンジン変更を含むフェイスリフトした 911.2 へ移行と。これをキッカリ2回やれば8年です。
しかし、このパターンを良くぞ作り上げたなと。これは他のどのブランドにも真似できないポルシェだけのビジネスモデルなんじゃないでしょうか。もちろんフェラーリや他ブランドも似たような事はやってますが、ひとつの車種でここまでのバリエーションがそもそも無いので、ここまで徹底的にやるのは不可能です。
モデル名にしても 4/4s/ Targa4s/ GTS/ turbo/ turbo s/ GT3/ GT3RS などいくらでもあるし、さらには GT2/ R/ GT2 RS/ Speedster/ GT3 cup/ RSR など伝家の宝刀的なモデルも控えている。しかも名前を聞いただけで、顧客はどういうモデルか即座に理解できるから話が早い。これは歴史を積んでいかないと獲得できないもの。
さらに最近では、911以外のBOXSTER、マカン、カイエン、パナメーナにおいても、時期を絶妙にズラしながら同時進行する訳ですから、ポルシェ全体でみると常に何らかの話題があるという感じになり、もはや独壇場ですね。
つまり今のポルシェは「車づくりにおける真面目さ」と「商売上手な広告代理店的したたかさ」の両方を併せ持つ、というのが強みじゃないですかね。
- Keywords:
- Sports