2022.04.07

montoak

3月31日に閉店した原宿のカフェラウンジ「montoak(モントーク)」。前身の伝説的カフェ「カフェ・ド・ロペ」のDNAを受け継ぎ、その地で20年間にわたり街を見守り続けてきた。最終営業日を終えた日に藤原ヒロシが綴ったモントークの”これまで”を、その日々を切り取った写真とともにお届けする。

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モントークという店。が、あった。過去に存在した。
そう、もう過去なんです。時代と共に生きた店。
オープン当時から、僕はずっとこの店にいた。
原宿でお茶といえば、このモントーク。
取材場所を選ぶことができるなら、モントーク。
外国から友達が来たら、モントーク。
昼でも夜でも深夜でも、モントーク。

80年代、僕は東京に出てきて、いつもカフェ・ド・ロペというお店でお茶してた。
ファッション関係者、外国人モデル、タレント、、、いろんな人が交差するお店。
東京にいながら、海外にいるようなお店だった。それが、その時代の重要ポイント。
でも、そういう海外コンプレックスのような時代が終わり、東京が東京らしさを表現する時代がやってきた。

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2002年。そういう時代に寄り添うようにモントークがオープンした。
日本が抱えてた海外コンプレックスが、海外が抱える日本への興味好奇心へと変化した時代。
そんな時代の中心に、原宿があり、モントークがあった。

そして、2022年。カルチャーの中心はそれぞれのリージョンに戻り、世界中どこの都市でも、どこの街でも、誰の部屋でも、手のひらのスマホでも、全てが時代の中心地となった。

モントークはひっそりと役目を終えた。

2022.3.31 藤原ヒロシ

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