2015.12.16

THIS IS A STORY ABOUT CLEAR GLASS

日本では最近、ヨーロッパ車を中心にプライバシーガラスが標準装備になってる車種が増えてきている。スモークガラス全盛のなか、クリアガラスの魅力とは。

Talk between Hiroshi Fujiwara x  *Visionary Tokyo / Photo_Maruo Kono

V:最近のひとつの話題としてクリアガラスの話があると思うんですけれど、どんなキッカケでスモークガラスをクリアに変えようと思ったんでしょうか。

H:現行型のレンジローバーのデザインにクラシック感が足りないなと感じていて。前の型はハイテク感の中にも、クラシックな佇まいがちゃんとあったんです。レンジの持つクラシックさがどうして無くなったのかなと。そこでスモークガラスをクリアに変えたらどうなるかなと思って、クリアに変更してみたんです。そうすると元のデザインの持つクラシック感が一気に表に現れてきたというか。

V:なるほど、確かに大きく雰囲気が変わりましたね。特にレンジローバーなんかは、真横から車を見た時に全てのグラスエリアが透明なことがデザイン上でも重要ですからね。内装の色や、ウインドウグラフィックを見せたいクルマでもありますし。

H:そうですね。

 

V:クルマのデザインによってもプライバシーガラスとの相性がありそうですね。最近はメルセデスの小さい車種でもグレードによってはプライバシーガラスが標準な事も多いようですが。

H:それでレンジローバーがうまくいったので、ゲレンデもクリアに変えてみたのですが、こちらもすごく良くなった。ゲレンデの持つクラシカルな要素が際立って。

V:ゲレンデも、かなり新鮮ですね。そもそも真横から見たときに、ガラスが途中からスモークになるのって、美しいとは言えないのかも。

H:先日もヨーロッパに行った時に、街を走ってる車を注意して見てたらレンジローバーもほとんどがクリアガラスだったし、全体的にプライバシーガラスの車が少なかったんですね。やはりこのプライバシーガラスはアメリカやアジア中心のトレンドなのかもしれません。

V:そうですね、日本のマーケットは特にその傾向が強いと思います。もちろんプライバシーガラスにもエアコン効率の向上や、パーキング時の防犯性などのメリットもある。だから基本的には好みで良いと思うのですが、クリアガラスも選択できると良いですね。プライバシーガラスが標準装備になってしまっている場合、クリアガラスにするには本国からガラスを輸入したうえでの装着が必要となりますし。

H:そうですね。昔ホイールをクロームにするのが全盛だった頃に艶消しブラックに塗ることで車の雰囲気を変えることができたように、今回もスモークガラスをクリアにする事で大きく雰囲気を変える事ができるというのも面白いかなと。

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