2016.04.26

E30 / E36

クルマのデザインってどこかに大きな分岐点というかブレイクスルーのポイントがあると思うんですが、BMWで言えばやはりE30がE36に変わったところかな。

E30の時代、BMWの顔は基本的に必ず丸目4灯、それも丸型ランプが4つ、そのまま並んでる構成。

ところがE36は平面ガラスが前にあって、その中に丸目4灯が見えるというもの。これは今でこそ当たり前ですが、当時はかなり斬新でした。この「ガラスの向こうに4灯」というのが。(キドニーグリルが縦長から横長に変わったのも大きな変化ですが、これはE32,E34ですでに変わっていた。)

実際、E36が発売した当初は「保守的なBMWにしてはアヴァンギャルドすぎる」という批判もありましたね。しかしながら結果的には、この新デザインは受け入れられ希代のヒットモデルとなります。

E36はこの新ヘッドライト以外もフロントやリアの造形、サイドパネルなども完全に新時代のBMWイメージを決定的にしたモデルで、ヘッドライト以外でもデザイン的功績は非常に大きかったと思います。その後現在に至るまでは基本的にE36の遺産をアップデートしてるだけと言えなくもないくらいに。

ただもちろん一方で失ったものも、勿論あってE30、E34あたりが持っていた独特のクラシカルな雰囲気(新車のときからある種のクラシック感を持っていた)は、失われてしまいました。でもそれは仕方がなかったかもしれません。

 

E36以降はこんな感じ。

少しクラシカルで保守的なイメージから、空力やトレンドを意識したモダンデザインへの変化とも見えますね。

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Sedan