2018.07.10

BMW 850CSi

1989年に発表されたBMWの 8シリーズ。いま振り返るなら、フェラーリルックに挑戦したBMWだったと言えるのではないでしょうか。

もちろんそれまでにもBMWにも美しいクーぺはあったけれど、それはどちらかというとセダンの2ドアバージョンのイメージのものが殆どでした。ですがこの8シリーズはリトラクタブルヘッドライトを持ち、典型的なスポーツカーシルエットで、当時の12気筒フェラーリをドイツ的に解釈した様なデザインでした。

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いま見ると、キドニーグリルも非常に巧みにノーズに取り込んでますし、テールランプも当時のBMWの他の車種との連続性を感じさせるうまいデザインです。しかも確かにシルエットはフェラーリ的なのですが、全体の雰囲気は全くイタリア車には見えず、うまくドイツ車の香りは出せてると思います。

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しかも、当時あれほど批判された大きさですが、いま見ると全幅は1850mmしかなく、もはや現在の5シリーズより小さい数値。この30年でいかに車が大型化したかを象徴する出来事とも言えますが。性能も当時としては一級だったのですが、V12エンジンに故障が多かった事や車重が重くて走りがBMW的では無いなどの理由から、セールス的にはBMWの期待ほど売れず、買った瞬間半値になるクルマと言われたりもしました。BMWはこの時にこういうデザインは二度とやらないと思ったのかもしれません。

そして長い時を経て、新型8シリーズを復活させる事となったBMW。積年のリベンジは果たして上手く行くでしょうか。

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