2016.03.07

高橋盾とランの関係。そしてGYAKUSOU新作について。

ナイキラボとアンダーカバーのコラボレーションによるランニングウェアコレクション「NikeLab GYAKUSOU」。デザイナー高橋盾への独占インタビューを通して、2016 SSコレクションの全貌を明らかにする。

Photo_Kengo Shimizu | Edit&Text_Issey Enomoto

高橋 盾

ファッションデザイナー。アンダーカバー代表。2010年、ナイキラボとのコラボレーションによるランニングウェアコレクション「GYAKUSOU」をスタート。自身も熱心なランナーであり、日頃から走ることを習慣にしている。フルマラソンの自己ベストは3時間45分12秒(ホノルルマラソン2012)。

 

ランナーとして走り続けた末にたどり着いた機能的デザイン。

—— NikeLab GYAKUSOU 2016 SSコレクションのコンセプトを教えてください。

「レインマッピングやヒートマッピングなどをメインとしたコレクションです」

「NikeLab GYAKUSOU レーザーライト TOPO ジャケット」各¥25,000

今季のNikeLab GYAKUSOUは、天候や体温の変化に対応し、ランナーにかかる負担の軽減を図ったコレクション。20デニールの軽量高撥水マイクロファイバー素材を採用したこちらのジャケットは、身体に雨が当たる部分を分析したレインマッピングデータをもとに、胸や肩などの必要な部分を2層、3層に無縫製で重ね合わせることで、悪天候時の保護性を高めている。

「NikeLab GYAKUSOU レーザー ライト ブリーズ ジャケット」¥18,000

春先のランニングに最適な軽量撥水ジャケット。ランニング時の発汗データやヒートマッピングデータに基づいてデザインされたレーザー空気孔が随所に配置され、通気性を確保。走りながら風が抜けていくのが体感できる。

上「NikeLab GYAKUSOU DRI-FIT ニット L/S トップ」¥10,000

下「NikeLab GYAKUSOU DRI-FIT ニット S/S トップ」¥9,000

速乾性に優れたDRI-FITニット素材を採用し、ジャカードニットメッシュで通気性をさらに強化。シームレス構造と人間工学に基づいたデザインは身体に心地よくフィットし、自然な動きをサポートする。

 

——今季のコレクションを見渡すと、かつてないほど丈の短いショーツや、カットの深いノースリーブなど、これまで以上にストイックなデザインのものが多く見受けられます。ランニングに対する姿勢や心境に、何か変化があったのでしょうか?

「長年ランニングウェアのデザインに携わっているなかで、夏場のランの過酷さをいかに軽減させるかがひとつの課題になってきています。スタート当初はファッション性を考え、あまり短い丈のショーツやカットの深いノースリーブに目がいかなかったのですが、自分も一ランナーとして走り続け、ファッション性を踏まえた機能的デザインにたどり着いた感じです」

左「NikeLab GYAKUSOU DRI-FIT レーサー タンク」¥6,500

右「NikeLab GYAKUSOU DRI-FIT レーサー トップ」¥7,500

厳しい暑さの夏場のランニングを想定したトップス。肌へのベタつきを軽減するポイントタッチ仕様のDRI-FITストレッチニットを前身頃に採用し、後身頃には通気性を最大限に発揮させるため発汗データに基づいたDRI-FITエンジニアードメッシュが配置されている。

上「NikeLab GYAKUSOU DRI-FIT ユーティリティ ショート タイツ」各¥12,000

下「NikeLab GYAKUSOU DRI-FIT ウーブン レーサー ショート」各¥13,000

夏場のランニングに欠かせないショーツ。上はDRI-FITストレットジャージを採用したタイツタイプ。いずれも背面の左右にポケットが配置されているほか、中央にはランニング中に脱いだジャケットを素早く収納できるメッシュトンネルを装備している。 下は軽量なDRI-FITストレッチ布帛素材を採用したベリーショート丈タイプ。インナーにはDRI-FITライナーが付属する。

「NikeLab GYAKUSOU DRI-FIT ユーティリティ スピード ロング タイツ」¥18,000

2016月1月にデビューした「ナイキ パワー スピード タイツ」のGYAKUSOUバージョン。主要な筋肉をサポートするスクリーンプリントのパターンが動きやすさを強化するとともに、前後に配置された豊富なポケットが都市型ランナーの快適なランニングを支える。背面中央にはランニング中に脱いだジャケットを素早く収納できるメッシュトンネルを装備。これは高橋がパリの街をタイツ1枚で走ったときの快適さをアイデアにデザインしたものだという。

 

——近年、NikeLab GYAKUSOUは日本国内のみならず、海外でも非常に人気が高いですが、それについてどのように感じていらっしゃいますか?

「特にヨーロッパでの人気が高いようですね。とても嬉しいことです。スタートから5年を経過して、ようやくGYAKUSOUがただのファッションブランドのコラボレーションではないことがランナーの方々に理解されたと感じています」

 

これからも走り続けるのみ。マイナス面はひとつもない。

——続いて、最近のランニング状況を教えてください。どういったメンバーといっしょに、どれくらいの頻度で、どれくらいの距離を走っていますか?

「チームGIRAの安宗君と月水金10kmずつコンスタントに走っています。GOは僕たちよりペースが早いので今は別に走っています。ここ数年はレースへの参加もありませんし、のんびりゆっくり喋りながらランを楽しんでいる感じです。ペースはキロ6分~5分半とゆっくりです。ストイックなトレーニングは一切していなく、ファンランを続けている感じです」

——ランニングを始めた頃と今とでは、メンタル/フィジカルはどのように変わりましたか?

「何も変わりません。ひたすら走り続けるのみ。ひとつ言えるのは、走り続けることがメンタル、フィジカル面に確実にプラスになっているということです。マイナス面はひとつもありません」

——フルマラソンをはじめとするレースへのモチベーションは、最近いかがですか?

「ないです(笑)。でもそろそろレースに出てみても良いかなとは思っていますが」

——これからランニングにおいてチャレンジしてみたいことはありますか?

「徐々にペースと距離を上げていきたいと思っています。トレイルランニングも再開したいですね」

—— NikeLab GYAKUSOUがスタートした頃に比べて、ランニング人口はさらに増え続け、全国各地で新しい大会が続々と開かれるなど、ランニングシーンはますます盛り上がりを見せています。現在のランニングシーンについて何かお考えはありますか?

「ランナーの皆さんがそれぞれ日々のランニングを楽しむことが最重要だと思っています。一過性ではなく走り続けることを切望します」

「NikeLab GYAKUSOU ルナエピック フライニット」¥22,000

今春誕生するまったく新しいコンセプトのランニングシューズ「ナイキ ルナエピック フライニット」。ランニングシューズとしては珍しいミッドカットの履き口のアッパーには、フィット感の高さに定評のあるフライニットを採用。ミッドソールにはルナロンが用いられ、かかとからつま先へのスムーズな体重移動を促すためレーザーの切れ込みが入った特徴的なデザインに仕上げられている。こちらのカラーは同モデルのGYAKUSOUバージョン。

なお、フットウェアとアパレルに関しては、今シーズンよりデザインはそのままにフィットをアレンジしたウィメンズ仕様も用意されている。また、キャップとヘアバンドは従来のユニセックス対応。

ナイキのイノベーションとアンダーカバー高橋盾の美意識が融合したNikeLab GYAKUSOU 2016 SSコレクションは、NIKE.COM/NikeLab、NikeLab販売店、アンダーカバー一部店舗にて3月10日より発売。スタイルにこだわりを持つランナーはぜひ日々のランニングに取り入れて、その卓越した機能美を体感してほしい。

NikeLab

nike.com/nikelab