2026.05.19

Aston Martin DB10

映画 007 SPECTRE の撮影のために10台だけ作られた DB10。8台が撮影用(うち3台は損傷)で、展示用として作られたのが2台。その展示用の片方の車両が「個人所有できる可能性ある唯一のDB10」として、2016年2月18日のクリスティーズに出品され 243万ポンド(当時レート4億円弱)で落札されました。もし自分がアストンコレクターの大富豪だったら、ヴァルキリーよりこちらの方が欲しかったですね。James Bond に興味はありませんが、単純に美しいデザインのクルマ と言う意味で。

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DB10のベース車両はV8 Vantageとされています。DB10が公開されたのは2014年12月。クルマそのものは、もっと前に完成していた訳ですが、後年の情報によると、DB10は 当時 デビューに向けて 開発中だった、4代目Vantage (2018-)をベースにしていたのだとか。確かに DB10のリアデザインは  4代目Vantage に酷似しており、プロモーション面から考えても、このDB10が 次期モデルのデザインプレビュー的な意味合いもあった、というのが実際のところだと思います。

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DB10は全て走行が可能なクルマではあったようですが、ナンバーを取得して公道を走行する想定ではありませんから、オークションで販売されたとは言っても、下記のような注釈がついていましたね。買った人は、あくまでコレクションとして、という事でしょう。私有地内のイベントでデモ走行したりは可能なのでしょうが、ボンネットが簡単に開けなければメンテナンスも難しいでしょうし。

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個人的には、2000年以降のアストンの中で、デザイン的には 一番の傑作がDB10だと思っています。ボンネットを開けることを想定していないデザイン(フロントセクションにパネルの分割面が全く無い=美しくできて当然)ですから、フロントデザインが市販車より美しいのは当たり前なのですが。それよりも、この後のアストンの市販車と方向性が分かれたのは リアのデザインですね。

アストンマーティンの特徴であるアンダーステイトメント性(超高級車、高性能車 ではあるが それを声高には主張しない)を存分に意識したのがDB10で、派手な部分と控えめな部分のバランスが非常にうまくいってましたね。

スクリーンショット 2026-05-18 1.41.04DB10 はリアバンパーの部分が水平基調で控えめ。アストンらしいアンダーステイトメント。

スクリーンショット 2026-05-18 1.46.44ところが新型のVantageでは、こんな感じの派手な処理に。アストンにここまで戦闘的なイメージが必要だったかどうか。サイドのエアインテークもかなり攻撃的なデザインに変わってますね。おそらくF1のイメージもあってレースのイメージを重視したという背景もあったとは思います。

2020-Aston-Martin-Vantage-Rear-Shot-999x667@2xデザインの意図は明らかで 特徴的なテールランプの形状と上下対称にしたかったのでしょう。ですがフェラーリに近づけば近づくほど、アストンとしての、存在意義が揺らいでくるので。

スクリーンショット 2026-05-18 1.38.49ディティールも非常にシャープでしたね。

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内装は ベースモデルともちょっと違う独特の感じでした。このインテリアは外装にはあまりマッチしていなかったと思います。ただワンオフ的車両のために できることは限られてたでしょうから、手持ちの素材の組み合わせとなったのだと思います。

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