EQS53 AMG
メルセデスの新しい電気自動車 EQS の内装はEV感を全面に出しており、センスの良いモダンインテリアのような方向性だったので、レース的価値観のAMGとの相性がよくないのではと、個人的には思っていました。
こちら EQS のインテリア。
そんな中、EV初のAMGモデルである EQS53 が発表されたのだけど、これがなかなか上手に仕立てられていました。
まずステアリングを最近のメルセデスのものに交換(なるほど)。そしてセンターコンソールの両翼のパーツ(赤矢印)を黒のアルカンタラに。これが意外と効いている。一方でシートはレザーのままとしたバランスも良かった。さらに中央肘置きとドアのパッド(青矢印)はアルカンタラの色を変え グレーにするという微妙な色構成でなかなかの雰囲気を出しています。
黒のアルカンタラには白ステッチ、そしてグレーのアルカンタラには赤ステッチと微妙に色を変えつつ、シートにはいっさい 赤を使わなかったのも成功。これでももしシートに赤を入れたり、大袈裟なバケットシートを採用していたら、旧態依然としたガソリンモデルのノリになっていたのではないでしょうか。シート自体もサポートは少なめの EVテイストを意識した、モダンスポーツという感じのデザイン。
グリルはもちろんEVだから開口部の一切ないフラッシュサーフェスなパーツだから、いわゆる縦のパナメリカーナグリルは全くの装飾。
ここは実は勝負どころで、これが安っぽいお絵描きみたいになると、台無しになる可能性があったのだけど、なんとか成立させてるようには見えます。この辺りは実物を見なければわかりませんけれど。
マフラーレスのリアバンパーもアンダーパーツを半艶ブラックに塗装してLEDライトの下にルーバー的デザインを入れつつ、下部に控えめなディヒューザーを追加。左右ボディパネルに縦のエアインテークを入れるという派手な事もやってますが、全体としては知的にまとまっている印象。
ホイールも(好みはともかくとして)この変わったデザインをメインに持ってきてますし、ガソリンモデルの普通のデザイン(5スポークなど)は避けようという明確な意図が感じられますね。もちろん走りがどうか、と言うのが大切なのでしょうけれど、その辺りもこれから楽しみですね。
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