Portrait of Daytona
デイトナの世界的権威のひとり Pucci Papaleo が新しく撮影したデイトナの写真がいくつか公開されています。それにしても、やはり他の書籍などの写真とはレベルが違いますね。撮影されてる個体が厳選されているのもありますが、撮影テクニックが素晴らしい。ヴィンテージロレックス を撮影させたら彼らのチームに勝るところは無いんじゃ無いでしょうか。
ミウラなどのヴィンテージカーと同じで、製造から50年以上経った時計が、現代の超高級時計と同じマーケットで戦わなくてはいけないのがこの世界。プロダクトとしての完成度や高級感では 現代の高級時計の方が有利ですから、ヴィンテージの魅力を伝えるには 写真一つでも 良い個体を良い見せ方をして、多くの人に本物の価値を感じてもらうのが大切なのだと思います。
しかしこういう写真を改めて見ると、デザイン的な観点において、やはり時計というプロダクトの黄金時代は1950-60年代だったと言わざるを得ません。特にROLEXにおいては 1950年代にサブマリーナ、GMT、エクスプローラーなど全てのスポーツモデルの基本デザインが(しかも最初からほぼ完璧な形で)完成されていましたし、1963年のデイトナの登場からポールニューマンまでが 黄金時代だと言っても過言では無いでしょう。
時計は自動車などと違って大きな法規的制限(夜光塗料などには一部ありますが)などは無いので、昔と同じものを作ろうと思えば作れる筈なのですが、市場の要望、耐久性、トレンド感などを考慮すると、結局のところ、それはできないんだと思います。
腕時計の歴史のなかで、手巻デイトナは このサイズ感が生み出す凝縮感と、独特のデザインが組み合わさった60年代のひとつの奇跡だったと言えるのかもしれません。
ROLEX 6264 Lemon , Circa 1970
ROLEX 6262 , Circa 1972
ROLEX 6263 Khanjar , Circa 1971
ROLEX 6241 JPS , Circa 1969
ROLEX 6239 Doctor , Circa 1966
ROLEX 6263 PN new old stock , Circa 1971
ROLEX 6241 , Circa 1968
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- Rolex