2019.03.10

寝ても覚めても

 

女子の中でも可愛い顔して何考えてるか分からないとか言われ不思議ちゃん的に扱われる子にも逡巡や覚悟、成長があるとか、女子の好きなぼーっとした読めないイケメンが本当にどこまでその魅力を持ち得、それは本当に魅力たるものなのかとか、いわゆる良いやつは貧乏クジを引くだけなのかとかが全編女性目線で描かれる。そういうベタに少女漫画な映画を2時間近く見続けられたのは、ここに寂寥感があったからだ。例えばラスト近く、大阪郊外の川沿いを俯瞰して捉えるカット。それまで東京で展開されていた物語だからこそそこに寂寥感という魅力が備わった。
人は綺麗に生きても汚く生きても、生きてることに意味があるんだろう。それらが交差するところに物語が生まれるんだろう。主人公たちのこの先もそういうことなんだろう。
何か賞をとった映画らしいけど、僕の興味とは別の文脈だと思う。

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