1986年にフランスで設立されたMVSという新興メーカーが発表したスポーツカー、Venturi。その後会社のオーナーが変遷する（92年にはF1チームのラルース のオーナーにもなった）中で 1996年頃にデザインを一新し、新たにAtlantique というモデル名を与えられた。パワートレインは285psのPRV製V6 3,000ターボをミッドに搭載。PRVとはプジョー、ルノー、ボルボによる合弁会社で、アルピーヌに搭載されていたエンジンと起源は同じもの。

日本では2000年にアストンの輸入代理店だったアトランティック商事により、ごく短期間だけ正規輸入されていたという幻のモデル。テールレンズはなんとBMW E21の3シリーズの流用。当時としては大きかったけれど、全幅1,850mmで、現在でいうと911くらいのサイズ。全体としてはフェラーリのミッドシップのシルエットですけど、空力を意識した独特のデザインはやはりどこかフランス的で興味深いです。今これを東京の街で見かけたら、なかなか映えるでしょうね。

こういうクルマはマーケットもないので多くの場合、安く買えるのですが、買ったとしてもパーツの問題や修理できるかどうか、などの多くの問題が出てきます。運転中にトラブルが発生した場合、生命に関わる問題でもあるので、古いクルマの趣味とは難しい問題を内包していますね。