銀座ソニーパークで「ミモザ ギンザ」に立ち寄るべき理由
8月9日の開園以来、日々多くの人が訪れ、一躍銀座の新名所となった銀座ソニーパーク。世界中の珍貴な植物が集う“買える公園”、アヲ GINZA TOKYOにローラースケートパークまで、各フロアに個性的なショップやスペースがひしめいているが、その中にあってひっそりと営業し、しかし確実にリピーターを増やしながら存在感を強め続けているのが地下1階にあるミモザ ギンザだ。
Photo_Shoichi Kajino | Edit&Text_Rui Konno
藤原ヒロシと清永浩文、中央がミモザのオーナシェフ・南俊郎
2018年のミシュランガイドで一つ星を獲得した上海料理の名店が手がける初の飲茶スタンドとあって食通の間では開園前から度々話題に上がっていたこの店、その誘致に同フロアでTHE CONVENIを手がける藤原ヒロシと清永浩文が携わっていると聞けば、その期待値の高さにも頷けるはずだ。ミモザの味に惚れ込み、以前から南青山にある同店へ足を運んでいた彼らがオーナーシェフの南俊郎に提案したのは、初となるテイクアウトでの業態。そんなオーダーを受けた南は「香港では茶餐廳(チャーチャンテン)という喫茶店のようなお店がたくさんあるんですが、日本ではほとんど前例がありませんでした。香港に行くたびに日本にもこういうお店があったらな……と思っていて、今回のお店はそこから着想を得て生まれたんです」と話す。
最上級のプーアル茶を店内で煮出して濃いめに抽出し、氷とともにシェイクすることで茶の持つサポニンという成分を反応させてコーヒーのエスプレッソのようにふわふわに泡立てた“チャイニーズ シーズナル フォームティー”(550円)。
あずきとミルク、無添加のコンデンスミルクを使い、仕上げにアイスクリームを乗せた“香港あずき氷”(550円)。優しい甘みは歩き疲れた後の休憩にもちょうど良く、バニラシェイクのように混ぜて飲むとさらに美味しい。
名物の“エッグタルト”(1個200円)はバター生地のサクサクとした食感が従来のミモザでも人気の品で、ここではテイクアウトに適したサイズにアレンジされて販売されている。手土産にも最適だ。
FRAGMENT DESIGNとのコラボレーションによる“月餅”(1500円)。3個入りでこし餡が2つ、栗餡が1つ入る。表面にはミモザのイニシャルやFRAGMENT DESIGNのメインモチーフのイナズマ、それを模した“雷”の文字がそれぞれあしらわれている。
同店で扱うのは中国茶を中心とした約10種のドリンクと、絶品の点心の数々。ドリンクはすべて今回のオープンに際して開発されたオリジナルで、コーヒースタンドのような感覚で気軽に楽しめるのが嬉しい。「一口に中国茶と言っても、イギリス領だった所と、フランス領だったマカオなんかではまたエッセンスが違います。今回は若い人にも楽しんでもらえるようにお茶のトレンドも含めて一からリサーチしてメニューを考えました。例えば会社に行く前とかにちょっと立ち寄るくらいの気軽さで来てくれたら嬉しいですね」と南は語る。
コクのあるオリジナルブランドの“エクストラバターティー”(550円)をはじめとするお茶以外にも、酢とレモンに八角や山椒などの香辛料を効かせた“チャイニーズビネガーソーダ”(450円)などの趣向を凝らしたメニューがミモザ ギンザには揃う。他のどこでも味わえない、名店謹製の美味の数々。銀座を訪ねてみすみす見逃す理由は、やはりどうにも見当たらなそうだ。
■MIMOSA GINZA
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座5-3-1 銀座ソニーパーク地下1階
営業時間:11:00 – 19:00
定休日:月曜日 ※月曜日が祝日の場合は火曜日、休園日
MIMOSA 公式サイト
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