STÜSSY PRESENTS: FUJIWARA hiroshi INO hidefumi FW 2017 | 藤原ヒロシと猪野秀史、夏の終わりのツアーをサマリーする
8月末から9月にかけて、金沢、京都、名古屋、東京と巡った藤原ヒロシと猪野秀史のツアーを写真とともに振り返る。
レコーディングも順調に進んでいるという藤原ヒロシのニューアルバムから新曲として「歩く男(仮)」「ライカ(仮)」も初披露された。中西俊夫がMELON時代に書いた「Do You Like Japan?」のカヴァーにも挑戦しており、これもニューアルバムに収録されるという。はやくもアルバムの完成が待ち遠しい限り。
今回は初めての顔合わせとなるガールズバンドCHAIからドラムのユナ、ベースのユウキを迎えてのフレッシュな顔ぶれのバンドでステージに登場した。
ファンにはおなじみのシスター・スレッジの「Thinking of You」やロレッタ・ハロウェイの「Run Away」、ブロウ・モンキーズの「Digging Your Scene」など、かつて藤原がDJの際、ターンテーブルに載せていたというクラシックをカヴァー。エレクトリック・ギターでときにはワウ・ペダルを踏むなど、これまでにないグルーヴに満ちた演奏をみせた。
後半、いとうせいこう&TINNIE PUNXの「だいじょーぶ」、UAへの提供曲「HORIZON」のセルフカヴァーもファンを沸かせた。
ライヴ中盤には藤原、猪野の二人でのアコースティック・セットがもうけられ、これまでAOEQ名義で発表していた「最優先」はじめ、バカラック「Baby It’s You」、ビートルズ「This Boy」、トッド・ラングレン「I Saw the Light」といったポップスをアコースティック・ギターとローズのシンプルなセットで聴かせた。なかでも原田真二の「キャンディ」や西岡恭蔵「ぷかぷか」といった昭和のフォーキーな和物カヴァーでは猪野の歌声がひときわ渋く響いていた。
アンコール、弱冠二十代のCHAIのふたりとの世代差を埋めてくれるのは音楽のマジックだと語り、世代を越えて嗜好を共有することが出来たというマーヴィン・ゲイの「What’s Going On」のカヴァーを披露した。
金沢、京都、名古屋、どの会場もオーディエンスのあたたかいムードに包まれて、なごやかなステージとなった。東京・表参道のWALL & WALLでの熱のこもった公演をもって、ひとまずは幕を下ろしたこのツアーだが、どうやら今後もまだ続いていく模様。ステージ上でのMCでも次回はぜひ九州で、という話もあがっていたので、追って情報をお待ち頂きたい。