デジタルショーを味方にしたLOEWE、2021SSメンズの重層的な世界
LOEWE(ロエベ)が行った2021年春夏メンズコレクションは、デジタルファッションウィークという舞台を存分に味方にした仕掛けだった。”Show in a box”と題し、事前に配られたボックスの中身を通してその人ならではの体験を経験に変え、その後、24時間にわたるデジタルイベントへと移行する。デジタルイベントではやコレクションをあらゆる角度から分解し、多角的な視野からブランドの深層にアプローチすることができる。公式サイトでは”Show in a box”の中に入っていた型紙やペーパートイをダウンロードできるほか、ショートフィルムやトーク、ライブなど20作以上のムービーが閲覧可能だ。その中から一部作品を紹介したい。
The front row portraits in motion
24時間にわたるデジタルイベントの皮切りとなった同作。各国から、その人の視点から日常の風景を切り取ったプロローグ的な作品で、日本からはモデルのUTAが登場している。
The Art of Shibori
「日本には衣食住という言葉があります。この言葉の一番最初が”衣”、つまり一番贅沢をしたい頂点が衣だったわけです。その衣に最高の技術を加えて、日本の絞り染というものは発展してきたのです」と説明するのは、最初にきぬたや三代目の安藤嘉陽氏。シーズンのキールックに用いられた、絞りの伝統・技術を伝える。
Meeting with the basketweave artist Idoia Cuesta
コレクションの要としてバッグやウェアに取り入れられたバスケットの技術は、スペイン人アーティスト Idoia Cuesta(イドイア・クエスタ)によるもの。
Performance by Mathis Picard
フランス生まれ、NYを拠点とするアーティストMathis Picardによるパフォーマンス。 自宅の一角に置かれたピアノとキーボード2台、それぞれの鍵盤を使ってジャジーな音楽を即興で奏でる。
Collection highlights
コレクションについては、アーティスティックディレクターのJonathan Anderson(ジョナサン・アンダーソン)が解説。バルーンスリーブに象徴される流動性とソフトな手触りを意識したという今シーズンは「曲線、スウィング、
■LOEWE 2021SS Collection
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