「Subtract (大きな船、Big ship 1) 」2,275 ×1,820 mm ©The Mass

アーティスト小村希史の最新展「大きな船 / Big Ship」が、東京・原宿のアートギャラリーThe Massで5月19日から開催される。

本展では、キャンバスに塗り重ねられる絵の具を取り除く過程で生まれる線やカスレで「もろさ、はかなさ」「不完全さ」を表現した新シリーズSubtract （取り去る、差し引く）を初公開。展覧会のタイトルは、祖母の死にはじまり、日本を取り巻く緊迫した状況、グローバル化、宇宙にまで発想を巡らせ、”混沌とした現代を克服する船”という意味を重ねたもの。また、Shipの古英語”scip”(船)はもともとインドヨーロッパ語の”skep”「切る、削る」がルーツとなるといい、「取り除いて形を作る」小村の絵作りとも交差する。

「Subtract (ビーム、Beam) 」910×725 mm ©The Mass

「Subtract (船尾、Stem) 」910×725 mm ©The Mass

会場ではドローイング集「小さな船 / Small Ship」を300冊限定販売。会期は5月19日から6月17日まで。