992 facelift
まず驚いたのが カレラSとカレラ4 をカタログから落としてきた事ですね。発表されたのはカレラとGTS のみで、カレラは3.0で 394ps、GTS は Tハイブリッド+ 3.6 で540ps と大幅にパワーアップ。ハイブリッド化を含む車重の重量増は50kg。外観では前後バンパー、ヘッドライト、テールライトを刷新し 内装もアップデート。一般的に フェイスリフトって基本構造は変えられないまま、ディティールをリデザインするのでチグハグな部分も出てくる事も多いのですが、外観に関してはちょっとその感じはありますね。リアのマフラー周りなどはシンプルネスが失われています。ただ911のような車の場合は「後付け感」が迫力を増して、クルマの魅力につながることも多いので、悪くないという印象です。全体として見れば、かなりコストをかけたフェイスリフトと言って良いでしょう。
今まで911って他のライバルと比較して「馬力表示は控えめ。でもサーキットに行くとアナタの車より速いんだよ」という美学があったのですが、今回 GTSをいきなり540psまでパワーアップ。ライバルとスペック比較でも見劣りしないようにという販売サイドの要望があったと推察されます。ただそれは、今まで無縁でいられたパワー競争に巻き込まれる事を意味するので、少し大変な気もしますね。そうなってくると 1,000馬力の車を作って、平然と70万ドルのプライスタグをつけられるフェラーリやランボと 同じ土俵に上がる事にもなりかねませんので。
カレラGTS のバンパーには流行の縦フィン。バンパー内にあったLEDは ヘッドライトの中に移動。
若干ですが、前後バンパーに後付け感あり。それがレーシングカー的迫力を出してはいます。
サイドビューは大きな変更なし。
ヘッドライトも新デザイン。方向指示器も中に入りましたね。
ハザード点灯でこんな感じの発光。
ホイールもかなり高級化。
リアコンビランプは、大幅に刷新。最近のPanameraなどに準じたデザインにアップデート。
リアバンパー、特にマフラー周囲がややビジーな印象に。
リアエンジンフードのデザインも変更。
アナログのタコメーターも捨て、フルデジタルに。
GTSのシート。レザー、アルカンタラ、新デザインのrace-Texと3種の異素材を組み合わせて実にセンス良く仕上げてますね。
シート座面中央の素材の新しいテクスチャー。プリントっぽく見えますが、どうでしょうか。
ドアパネルも同じく3つの素材で構成。
こちらは型押し風に見えます。
従来モデルは色々考えてタコメーターだけアナログにしてましたけど、シンプルにフルディスプレイに。
もう1つのサプライズはタルガの高額化。これはもちろん意図的で、タルガを1つのスペシャルモデルとして行きたいのでしょうね。前期モデルのベーシックなタルガ4などの中古車価格も上がるかもですね。
日本価格は以下の通り。タルガが欲しい場合 タルガ4 GTSしかなく、事実上クーペ + 921万 ですね。
911カレラ:1694万円
911カレラ カブリオレ:1943万円
911カレラGTS:2254万円
911カレラGTSカブリオレ:2503万円
911カレラ4 GTS:2365万円
911タルガ4 GTS:2615万円
911カレラ4 GTSカブリオレ:2614万円
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