2021.05.08

【動画】ennoyの”刺繍”とスタイリスト私物。その1分間のバックストーリー

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ennoy(エンノイ)」がスタイリスト私物と週刊文春とのトリプルコラボレーションの完成に合わせて、1分間の動画をインスタグラムで公開した。実は立ち上げ当初から、ブランドロゴとして胸元に入る刺繍は、たった一人の職人、伊藤さんが手掛けているという。映像は去る3月末日、ennoyチームとともに山本康一郎さんがその刺繍工場へと赴き、初対面を果たした日の記録だ。

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滞在時間は1時間半ほど。出迎えた伊藤さんにお礼を言い、「お会いしていないのは変だなと思いまして」と言う。お世話になった人とは「必ず顔を合わせる」もしくは「一緒に食事を囲む」というエピソードは、康一郎さんの周辺からもよく聞く。だから本当は、もっと早く会いに行きたかったのだろう。最後のシーンを飾る「The Ennoy Proffesional®︎」の刺繍の順番や、トレースされたロゴの厚紙、部屋に飾られたヨットのポスターまで、工場の隅々までを巡り、脈略のない質問と少年のような人懐っこさで伊藤さんの人となりを炙り出していく。

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伊藤さんはこの道34年。昔から使ってきたという大きな刺繍ミシン一台を一人で回している。刺繍位置や順序、糸密度、糸調子、針の角度など細部まで気を遣い、毎日朝は8時半から夜は19時まで、繁忙期は深夜まで、ミシンと年季の入ったデスクのみの小さな作業場でひとりで仕事をこなす。やりがいは隣の納屋に積まれた刺繍待ちのスウェットの山が減っていくのを見ることだと言いながらも、人を雇う気はないのか?という質問に「私が神経使ってやっているほど(他の人は)神経使ってやってくれるのか」と答える職人魂のにじむ人だった。

「伊藤さんありがとう。元気で、また」と工場を後にした車中で「誰かにしかできない仕事って最高だね」と言う康一郎さん。それは、バックヤードを語ってこなかったennoyのものづくりを代弁するような言葉だった。それから約1ヶ月後、ようやく完成した「文春リークス」「文春オンライン」のスウェットが、購入者たちのもとへと随時届いている。たまにはその刺繍に目を凝らし、そんなバックストーリーに思いを馳せてもらいたい。


Movie directed by @ryojikamiyama
Produced by @ennoy_com

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