2021.01.19

落合多武の個展「輝板膜タペータム」 銀座メゾンエルメスフォーラムで開催

TAPETUM LUCIDUMbyTAM OCHIAI20210115_02
「ドローイング」(2020)ニューヨーク

アーティスト・落合多武(オチアイタム)の展覧会「輝板膜タペータム」が、銀座メゾンエルメスフォーラムで開催される。会期は1月22日から4月11日まで。

TAPETUM LUCIDUMbyTAM OCHIAI20210115_03
「august」(2018)キャンバスに油彩

TAPETUM LUCIDUMbyTAM OCHIAI20210115_04
「猫彫刻」展示風景(2011)横浜トリエンナーレ2011、横浜

落合は、1967年神奈川県出身。1990年に渡米し、現在はNYを拠点に活動している。日本では、国公立美術館のコレクションのほか、ワタリウム美術館での個展、水戸芸術館や原美術館でのグループ展、横浜トリエンナーレ2011などで作品を展示。彼の作品には、ドローイングやペインティング、彫刻、映像、パフォーマンス、詩や文章の執筆や印刷物など、多様な手法が取り入れられており、複数の時間や流動的な思考を見ることができる。

TAPETUM LUCIDUMbyTAM OCHIAI20210115_05
「灰皿彫刻《ギターリスト》」(2017)ミクストメディア

TAPETUM LUCIDUMbyTAM OCHIAI20210115_06
個展「ショパン、97分間」展示風景画像(2019)てつおのガレージ、日光、栃木

本展のタイトルは、夜行性動物の眼球内にあり、暗闇の中のわずかな光を捉えて 反射する機能を持つ「輝板(タペタム)」という構造物に由来する。落合は、人間が持たない「輝板」のように、人が日常的に意識をしていないものから光を集め、一瞬の反射光を放つような表現を作品に重ねている。

彼が四半世紀に渡って制作し続けたシリーズ「M.O.」「Everyone Has Two Places」「ashtray sculpture(灰皿彫刻)」「Itinerary, non?」「Chopin,Op.97(ショパン、97分間)」など、様々な表現の作品群を組み合わせながら、それぞれの作品が導き出す事柄の連鎖や断絶の中にある自由な遊歩を提案する。

TAPETUM LUCIDUMbyTAM OCHIAI20210115_07
個展「Meadow Traveler, Madeleine Severin(牧草地の旅行者、マデリーン・ セヴェリン)」(2012)小山登美夫ギャラリー、京都

落合は「暗い場所で光を反射し続ける眼球は、見られるものに対して中間地点にいる」とコメント。その眼球たり得る本展は、”見るもの”と”見られるもの”が自由に交差する永遠の中間地点を象徴するものとなるのかもしれない。

画像:©︎Tam Ochiai

■「輝板膜タペータム」落合多武展
会期:1月22日(金)〜4月11日(日)
会場時間:月-土 11:00~19:00
日 11:00~19:00(※最終入場18:30)
定休日:エルメス銀座店の営業に準ずる
会場:銀座メゾンエルメスフォーラム 8-9F
住所:東京都中央区銀座5-4-1
TEL:03-3569-3300
※最新情報は公式サイトより

Keywords: