2020.11.16

米Doug Aitken没入型インスターレーション、エスパス ルイ・ヴィトン東京で開催

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エスパス ルイ・ヴィトン東京で、アメリカ人アーティストDoug Aitken(ダグ・エイケン)による没入型インスタレーション「New Ocean:thaw」を紹介する展覧会が開催される。会期は11月13日から2021年2月7日まで。本展は、東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウルの各店舗で、Fondation LOUIS VUITTONの未公開所蔵作品を展示する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環となっている。

Doug Aitkenは1968年カリフォルニア州レドンドビーチ出身。アート・センター・カレッジ・オブ・デザインで学び、1994年にニューヨクへ移る。現在はロサンゼルスを拠点に活動している。彼のルーツは雑誌のイラストレーション。ポップアートのイメージからインスピレーションを受け、1990年代中頃から映像制作に取り組み始めた。作品は、写真、彫刻、建築的介入から、映画、サウンド、シングルおよびマルチチャンネル・ビデオ、インスタレーションまで多岐にわたるが、展覧の際、そこかしこに置かれるスクリーンが特徴的。様々な支持体に投影され、音と連動し、時には空間に散りばめられるDougの映像は、単純な視覚的知覚の境界を超えて、身体的といえる感覚を引き起こす。移動、磁気変動、情報、そして周波数から影響を受けた「見えない景色」の描写を作品の題材として好み、新しい”自然主義”の要素を内包した作品が多く見られる。過去には、ホイットニー美術館(アメリカ・ニューヨーク)、MoMA PS1(アメリカ・ニューヨーク)、サーペンタイン・ギャラリー(イギリス・ロンドン)、ポンピドゥ・センター(フランス・パリ)など、世界各地の展覧会で取り上げられてきた。

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本展の「New Ocean:thaw」は、抽象的ともいえるイメージが、万華鏡のようにめくるめく映し出されるインスタレーション。2組の3面スクリーンを用いて、アラスカの景色、空、解けゆく氷河といった”広大な自然”を投影する。本作は”固定したイメージ(氷)”と、”動くイメージ(水)”により、写真と映画の間にある作品へと落とし込んだという。太陽は、レンズによるフレア現象や色収差を呈して崩れ散乱する一方で、氷河の音は編集で電子音とミキシングされ、自然と人為の間の曖昧さを訴えかける。

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■New Ocean:thaw
開催期間 : 2020年11月3日(金)〜2021年2月7日(木)(12:00-20:00)
※休館日はLOUIS VUITTON表参道店に準じる。入場無料、予約不要。
※会場内の混雑防止のため、入場規制を行う場合がある。
会場 : エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所 : 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-7-5 LOUIS VUITTON表参道ビル7階
問い合わせ : 0120-00-1854

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