2017.02.18

6536

Ref.6536 は1950年代に製造されたガードレスの SmallCrown モデルで、この上位モデルがBigCrownの通称ボンドの6358になります。

6536 の面白いところは、ごく初期に生産された僅かなモデルだけに  ①刻みなしベゼル  ②レッドデプス表記 ③レッドトップ ④白秒針  というディティールを持つモデルがあると言うことでしょう。時分針は基本的に全てゴールドハンド。ケースが薄くて、SCのためクラシック感が強く出るので、BCのボンドよりストイックな雰囲気があると言って良いでしょう。ボンドはケースの厚みとBCによりある種のゴージャス感が出るので、それぞれにキャラクターがありますね。

しかもその上、6536に関して難しいのは 5508あたりとは違ってラジウム夜光の放射線が強く、ミラーの艶が消失している文字盤がほとんどで、コンディションの良いものが非常に少ないと言うことです。

例えば先日の PHILLIPS の MILESTONE38 のオークションに出た 6536 は素晴らしいコンディションで、同時に出ていた6538ボンドの落札額を超えて話題になりました。

最初期の6536はケースバックに6538の刻印がありそれが2本線で消されて隣に6536と、打刻されていて一般的に6536/8と呼ばれています。この個体は6536/8 である上に、刻みなしベゼル と レッドデプス を装備しつつ、かなりのコンディションで、世界でもトップレベルの6536だったと思います。

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Rolex SUBMARINER ref.6536/8
Year: Circa 1955
Reference No: 6536/6538, inside case back 6538 and struck through by Rolex
Movement No: 570’080
Case No: 89’348
Material: Stainless steel
Calibre: Automatic, 1030, 17 jewels
Bracelet/Strap: Stainless steel Rolex Oyster bracelet, 175 mm. maximum length, end links stamped 65
Clasp/Buckle: Stainless steel Rolex folding deployant clasp stamped 3.54
Dimensions: 37.5 mm. diameter
Signed: Case, dial and movement signed

SOLD  187,000 USD

こちらの右の個体ですね。左は5508の4Liner。刻みの有無でこれだけ雰囲気変わります。

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ちなみにこちらが同じオークションに出品されていた1958年生産のボンドの6538。こちらの方がモデルヒエラルキー自体は上、かつレッドトップという個体でしたが、刻みベゼルなぶん 現代のサブマリーナに近く感じる雰囲気ですね。

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Rolex